この旅行は本当に勢いだけで急に決めたものです。
6月の末にシアターコクーンでコクーン歌舞伎「天日坊」を見たんですが、
それがあまりにも良すぎて、もう1回見たい!と思いまして。
渋谷の後に長野・松本で上演があることを思い出し、
チケットを調べたところ、ちょうど休みの日にまだ残ってる!
ということで、即決定。
予定の無い連休があったことが本当に奇跡的。
■2012年7月16日
高速バスで名古屋から松本へ。
お芝居は夜の部なので、昼は松本市内を歩くことに。
信州はお蕎麦でしょ!ということで駅前の蕎麦屋へ。
信州味噌を焼いたものを大根おろしで溶いて、
それをからめながら食べるお蕎麦。旨い。これ家でもできるなぁ。
歩いて松本城へ。
松本城は小学生のころに家族旅行で来たことがあるのだけど、
新潟からずっと渋滞で着いたのが夕方で、ゆっくり見ることもできず、
とにかく自分は不機嫌だったようで、全く覚えていない。
きれいなお城だなぁ。
やっぱりお城には青空ですね。
松本城の近くには開智学校という旧制小学校の校舎があって、
国の重文に指定されている。
工事中で一部足場なのが残念でしたが。
内装もまた素敵なものぞろい。
↓廊下のドアに付いている飾彫り。
↓天井の照明。
↓講堂。ステンドグラスがかわいい。
↓教室。生徒側と、教師側。
松本市内は湧水地のようで、あちこちに公共の井戸があります。
自由に飲んでも良いんですが、「ご自分の責任で」って書いてあったw
飲んで腹ァ下しても知らないョ、ってスタンスらしい。
大丈夫でしたけどね。
松本市美術館に立ち寄り。ちょうどこの日から草間彌生展が始まってて、
美術館自体をドットラッピングという大胆さ。
ショップだけ覗いて、オリジナルの草間手ぬぐいを購入。
さて、いよいよ松本芸術劇場へ乗り込み!
ロビーを使って縁日が開かれていて、すごいにぎわい。
この「信州まつもと大歌舞伎」自体、松本市をあげて取り組んでいて、
駅から会場までちょっと距離があるんだけど、
ずっと旗で飾って、縁日にも地元のお菓子屋さんやお弁当屋さんがたくさん出ていた。
劇場案内なども全部ボランティアスタッフだという。
「1週間、松本が熱狂する」とどこかで読んだが、
本当にそうなのかもしれない。こういう街起こしは大好きだ。
実際に私もこのために松本市内に滞在し、お金を落としているわけだ。
急に取ったチケットにしては、めちゃくちゃ良い席で。
1階15列ぐらいのど真ん中。目の前が通路、ここは役者が通る道にもなる。
中村屋の芝居は通路側の席が取れると「やった!」って思う。
客席のいろんな通路が芝居中に使用されるので、
通路を見ると、そばを通るかも!って期待する。
2回目の「天日坊」もやっぱり良かった。
異常な熱気と盛り上がりで、ここが一地方都市であることを忘れる。
ここは渋谷と一緒だ。コクーンと一緒だ。
いや、もしかしたらそれ以上なのかも。
私も地方出身者だから、なんとなく推して知る部分だが、
地方はライブで見られる興行や娯楽が圧倒的に少ない。
そんな状態で、こんな刺激の強いものを見たら、
うわぁぁぁっ、て、なるよね。
ふだんいろいろ見ているつもりの私が見ても、うぎゃぁぁぁぁっ、って思うもの。
そしてこの日も演出家の串田さんがいた。
今まで会場に行って、あの方を見なかった日はない。
きっと全部の公演を見ているのだろう。
で、必ず終演後にはロビーにいて、お客さんの声を聞く。
そんな熱狂の状態で、1日が気持ちよく終わる。
あの会場にいたたくさんの人が同じように、
こんなふうに気持ち良く1日を終えたと思うと、
なんかすごく幸せだ。
■2012年7月17日
松本から少し足を伸ばして、上高地へトレッキングへ行くことにしました。
歌舞伎にトレッキングに、やってることだけ並べればハイミセスな旅だね。
松本から電車とバスを乗り継いで1時間半ぐらいかな。
7月中旬なのに、涼しい。。。トレッキングにはちょうどいい。
日本にこんなに綺麗な水があるんだ・・・!と思いました。
奥(上流)に進めば進むほど、水の色が濃くなって、
でも澄んでいるのがわかる。すごいなぁ。感動だ。
南の島に行ったことのない私は、写真でよく見る水の鮮やかな色を、
あれはCGだと言い続けていますが、まんざら嘘でもないかも、
とようやく思いました。やっぱり自分の目で見ないとね。
1時間ほど歩いて明神池という場所まで。
池自体がご神体。確かに神様が住んでいそうな佇まいです。
明神池の近くでお昼ごはん。ふもとで買った炊き込みご飯。
これがまぁどうしたことか、どうやったらこんなに硬くご飯炊けるん?
と思ってしまうくらいにこわ飯。
つけあわせの野沢菜は旨かった。
そうそう、途中ですれ違った人が青森県立美術館の手ぬぐいを下げていて、
なんか嬉しくなる。それ、私が開発にかかわった商品です!
お買い上げありがとうございます!みたいな。
そして松本に戻り、いかに上高地が快適であったかを知る。。。暑い。
松本での最後の写真は、松本駅前のイトーヨーカドーの非常階段。
なんか、鉄の鎧が壁に張り付いてるみたいな感じですが。
信州まつもと大歌舞伎。次回も是非、というか、ずっと是非。
夏の松本は暑くて、熱くて、面白い。